ロリータにハマる30~50代が続出!ファッションの楽しさを伝える「大人のロリータファッションアドバイザー・Tomoko」インタビュー!
ロリータにハマる30~50代が続出!ファッションの楽しさを伝える「大人のロリータファッションアドバイザー・Tomoko」インタビュー!
大人のロリータファションアドバイザーとして、ブログやSNSで発信しているTomokoさん。主に30~50代のロリータ初心者向けの「大人のロリータファッション体験サービス」と「お買い物同行サービス」が好評で、2年間で60名以上の女性がロリータ服を体験。Tomokoさんに、活動への想いをうかがいました。
■そもそも、“ロリータファッション”ってなに?
―こんにちは!今日はよろしくお願いいたします。Tomokoさんがカフェに入ってきた瞬間、ピンクのオーラが見えました(笑)。かわいさマックスですね!それは普段着ですか??
Tomoko:インタビュー用ですよ(笑)。シーンに合わせてロリータ度を変えています。本業は別にあるので、普段はデニムなど動きやすい服装で出勤しています。
―ちなみに、マックスのロリータ度を10とすると、今日のロリータ度はどれぐらいですか?
Tomoko:レベル8ぐらいですね。今日はカフェでインタビューを受けるということで、カフェに馴染むスタイルを意識しました。
―馴染んでいます!えっと、そもそも、“ロリータファッション”の定義がよくわからないのですが。「正しいロリータファッションはこうだ!」みたいなの、ありますか?
Tomoko:もちろん、ネットで検索すれば、ロリータファッションのうんちくは出てきます。でも私は、いわゆるロリータブランドの服だけがロリータではないと思っていますし、“正しいロリータ”に、こだわる必要はないと思っています。
ロリータファッションの中にも、お姫様系、ゴスロリなど、色々なカテゴリーがありますが、私が提供しているロリータファッションは、女性の少女性や子ども心を引き出すロマンティックなファッションです。リボンやレースをあしらったものが多く、プリント柄も、クマ、お菓子、リボン、水玉、おとぎ話のモチーフなど、かわいらしいものが多いですね。
―今日のTomokoさんのお洋服も、全身がフリルやリボン、お菓子柄などで覆われていますね。存在感があってラブリーです💛。
Tomoko:大人のロリータファッションでは、「全身ロリータでなくてもいいのですよ」とお伝えしています。ロリータの要素を小物などで一部に取り入れるだけでも、少女気分が高まります。
■急きょ、ライターもロリータ服を体験!
Tomoko:たとえば、ヘッドにこんなアクセサリーをつけてみるとか。
―ラブリー!!え、でも、今ここで?大丈夫でしょうか…。
Tomoko:ほら、かわいいですよ♡。そういえば、みきてぃさんが今着ているブラックのスカートに似合いそうなブラウスも持って来ています。
よかったら、屋上に行きませんか?私のロリータ体験でも利用している素敵な屋上庭園があるので、ご案内します。
―この庭園、いいですね!ヨーロッパのお姫様気分!
Tomoko:ほら、ブラウスも似合っていますよ!こんな風に、お手持ちの洋服に合わせて、日常的に着てもらうロリータ服もご提案しています。ロリータ服と皮ジャンを合わせる方もいます。
たとえば、クマ柄のスカートの下に、こちらのパニエを履くと、ボリュームが出て、よりロリータ度が増します。
―パニエ…。すごいボリュームですね…。
Tomoko:パニエをスカートの下に履くことで、ロリータ度が増します。派手すぎると思ったら、パニエをペチコートに替えボリュームをおさえることで、自分が心地よいレベルに調整すること
もできます。
―Tomokoさーん!!
Tomoko:ちょっと、ミキティさん。アーチに上ってはダメです。落ち着いてください。
―すみませんっ。なんだか、心が軽くなって取り乱してしまいました。
Tomoko:大丈夫ですよ。ロリータ服を着ることで、心が解放されて、本来の自分が出てきたり、自分を表現することが楽しくなったりする人は、珍しくありません。
ただ、ロリータファッションは個性的なので目立ちますし、どうしても「変わった人なのでは」という偏見の目で見られることがあります。ですから、私は、ロリータ服のときはいつも以上に、社会人としての行動をわきまえるということに気を遣っているのです。
―わかりました。ロリータファッションが誤解されないよう、私も気をつけますね!ところで、ロリータ服を着ると、メイクもしっかりしたくなるし、プロに写真を撮ってもらいたくなりますね。
Tomoko:そういう場合は、メイクさんとカメラマンさんを手配していただき、そこに私がロリータ服を持って駆けつけるというのがベストですね!!
■栃木から上京。憧れながら、恐る恐るロリータの世界へ。
―2016年から、大人のロリータファッションアドバイザーとして活動しているTomokoさんですが、ロリータファッションとは、いつ、どういうきっかけで出会ったのでしょうか?
Tomoko:私は福島生まれ栃木の田舎で育ったのですが、とてもファッションに興味があったんです。
中学・高校時代は制服で登校していましたが、私服はフリルがついたような甘いファッションを好んでいて。当時、原宿系ファッションやロリータファッションを知って。
「東京に行きたい!」という思いが強くなり、進学先として、好きなモノづくりを学びながら、ファッションの世界にも触れられる『文化女子大学(現、文化学園)』を選び、東京進出を叶えました。
―念願が叶って東京へ。早速、ロリータファッションに溺れたのでしょうか?
Tomoko:いえ、実はそうではなくて。同じ大学に進学した高校時代の友だちが先にロリータファッションにはまりました。その友だち以外にも、学内には、ロリータファッションをフワフワ、ヒラヒラさせながら闊歩している人が数人いて、憧れながらも、私はなかなか手が出せなかったのです。当時、ショートヘアでボーイッシュだったので、「私には似合わないかも」みたいな気持ちもあって。東京に来て一年目は、黒を中心としたロックテイストな服を
着ていました。
―Tomokoさんにとっても、ロリータファッションはハードルが高かったのですね。
Tomoko:最初は様子を見ていました。でも、ロリータファッションの聖地である原宿や新宿が近いわけですし、身近な友だちもロリータファッションを楽しんでいたので、はまるのは時間の問題でした(笑)。恐る恐るロリータファッションを着始めると、楽しくて楽しくて。アルバイトで稼いだお金は、すべてライブと服のために費やしていました。
―購入したロリータファッションは、どういうシチュエーションで着ていたのでしょう?
Tomoko:日常的に(笑)。買ったら着たくなるので、大学の通学やオフの日も着ていました。私にとってロリータファッションは、眺めたりする鑑賞する対象ではなく、特別な日の衣装でもなく、衣服としてのリアルクローズなのです。自分が着ることに喜びを感じるので、他人に見てもらうことには興味がないし、選ぶ基準も着心地を重視。歩いた時にリボンがなびく感覚、全身を覆うふわふわ感、しゃがんだときにスカートがふくれる感じなど、着ている私が楽しくてテンションが上がることが大事なのです。
―なるほど。私も洋服が大好きなので、買ったら着たくなることも、自分のテンションを上げるためだという感覚も、よくわかります!
■自分のためのロリータファッション。でも、悪態をつかれることも。
―自分のためのロリータファッションとはいえ、どうしても目立ちますよね。周りも無関心ではいられないのでは(笑)。何か反応されたりしますか?
Tomoko:大学内で着ていたときは、周りの友だちからは、「かわいいね」と褒められたり「パーティなの?」と冗談っぽく言われたり、わりと肯定的な反応が多かったですね。街中では、若いママと小さな女の子が「かわいいー」と反応してくれたこともありましたし、年配の女性には人気で、興味を持っていただくことも多いです。
―そういう好意的な反応は嬉しいですよね!
Tomoko:一方で、ネガティブな反応もあります。中学生ぐらいの男の子に指さされて、「うわっ、ブサイク!」と笑われたり、同世代の女の子に、「キモイ」と言われたり。美容院のチラシを配っていた女性に「ブス!」って言われたことも。
―そんな…。ファッションを楽しんでいるだけなのに、ネガティブな反応を引き出してしまうのは、なぜでしょうね。
Tomoko:ひとつには、「ロリータファッションはお人形のようにかわいい人しか着てはいけない」みたいな固定概念を持っている人が多いのかなと思っています。「ロリータを着る
ってことは、自分のことをかわいい、イケてると思ってるわけ?」みたいな。
あとは、うらやましいのだと思っています。ロリータファッションの人に向かって「ブス!」と言う人は、何らかの興味があるはずなのです。でも、「着たらいけない。私は着れない」とあきらめているのですよね。蓋をして自分にストレス溜め込んでいたんですかね(笑)
―そっかぁ。「ロリータファッションはかわいくない人が着るべきではない」みたいな思い
Tomoko:そんなルールどこにもありませんけれどね。単なるファッションのひとつですから。「自分で自分にブロックをかける必要はなく、もっと気軽にファッションを楽しめばいいのに。ロリータは特別なものではなく、普通のおしゃれの延長で取り入れたらいいのに」と思っています。悪態をつかれると、「私が怖じ気づいたり、着るのをやめるとでも思ってんのかな? は?お前バカなの?」的な気持ちになりましたね(笑)。
あと、男子に関しては単にからかうのに、良いネタなんでしょうね(笑)。
―Tomokoさん、フワフワかわいいお洋服を着ながら、心は意外に尖がって、言うことは言いますよね。
Tomoko:必要な意見は堂々と言いますよ 。
■28歳で、一旦ロリータファッションを卒業
―Tomokoさんは、一度、ロリータファッションを卒業したことがあるそうですね。何か理由があったのでしょうか?
Tomoko:そうですね、主に理由は2つです。1つ目が、社会人になって着る機会が減ってしまったということ。2つ目は、彼氏を探すためです。学生時代につきあっていた彼と、27歳のときに別れたのです。で、新たに彼氏を探そうと思ったときに、「デートのときにロリータファッションで登場したら、普通ひくよね」と。ロリータファッションは、ぶっちゃけ、一般的な男性受けは良くないですし。他のファッションにも興味があったので、そちらに移行しようかと
―なるほど。「自分は好きだけれど、男の子は引くよね」という、そこは冷静に見ていたのですね。
Tomoko:もちろんです。何がなんでもロリータファッションがいいと思っていたわけではなく、TPOはわきまえています。ロリータにかかわらず、自分のファッションが客観的にどう見られているかを理解しておくことは大事ですからね。
―ロリータ好きでありながら、ロリータファッションに対して冷静な視点があることは、Tomokoさんの強みですね。一般人のロリータファッションに対する抵抗感なども理解していただけそうで、Tomokoさんのサービスを受ける“ロリータ初心者”としても安心です。ところで、ロリータファッションを手放すことに、寂しさはなかったのですか?
Tomoko:ありましたよ。でも、元々ファッション全般が好きでロリータを手放しても、ほかの
服でもファッションは楽しめると知っていましたから。無事に彼氏もできて、今は旦那になっています(笑)。
■彼氏もできて、ロリータへの愛が再燃。
Tomoko:ロリータファッションを再び着るようになったのは、旦那と付き合い始めた頃。彼は、自分の趣味を大切にしていて、私の趣味も尊重してくれる人で、「何を着てもかまわない」と言ってくれました。何より、私自身がロリータファッションに未練があって、ロリータ服を見るたびに、「欲しい」、「着たい」という思いが抑えられず。「自分の気持ちに素直に従おう」と、遠慮なく買いそろえていきました。
旦那の言葉がなくてもソフトなロリータを少しづつ入れて目を慣らしていく作戦に出たかと思います(笑)
―そのころ、Tomokoさんは30歳ぐらいですよね。年齢的に、抵抗はありませんでしたか?
Tomoko:普通、そう思いますよね?当時も、同年代の女性が、「そろそろイタイよね」「もう似合わないから」と年齢を理由に次々とロリータを卒業してしまって。私は、それにも疑問を抱いていました。
―「本当にそれでいいの!?」「ロリータへの愛はその程度だったの?」みたいな?
Tomoko:他に優先するものができたり、本当に興味がなくなったのなら仕方ないですが、あきらめるのは、
なんか違うなーって。「工夫して取り入れれば、まだまだ楽しめるのに、本当は好きなのに
その自分を否定して良いの?」って、見ていて悲しくなりました。ファッションは本来、自
由なものなのに、「歳だから」、「お母さんだから」って、世間の基準にはめているだけですよね。まあ、残念なことに、20代と同じロリータ服や着こなしでは、似合わなくなっていたのは事実ですが(笑)。
―若い頃の服が似合わないのは、ロリータ服に限らず、普通のファッションでも同じですよね、残念ながら(笑)。
■2016年、大人のロリータファッション体験サービス開始
―そして、2016年から、大人のロリータファッションアドバイザーとして活動を開始。ロリータファッション体験や、お買い物に同行サービスをスタートされました。そのきっかけは何だったのでしょうか?
Tomoko:結局、わたしはファッションが大好きで。暇さえあれば、携帯で洋服
のサイトをずっとチェックしながら、服のことばっかり考えていたのです。洋服もどんどん増えて、クローゼットもパンパン。この、服への情熱を活かせないかなと思ったときに、「一人で楽しむだけではなく、人にも楽しんでもらおう。たくさんある服も、ほかの人にも着てもらえばいいよね」と。
―どんな女性にサービスを利用してもらいたいですか?
ロリータファッションに興味はあるけれど、一人で挑戦する勇気はなかった人、ロリータは遠い世界のことだと思っていた人にこそ、触れて欲しいですね。「普段、着る機会もないし、自分で買うほどでもない」という人には、レンタルサービスを活用してワクワクやトキメキを
体験をしてみて欲しいです。
―このサービス、変身願望がある人にお勧め?
うーん、私自身は、変身というよりは、その人が持っているかわいさを際立たせるだけ、隠れていた要素を引き出すだけだと思っています。
―すでに、多くの女性がTomokoさんのサービスを利用していらっしゃいますよね。みなさん、とても楽しそうな写真をSNSにアップしていらっしゃいます。
Tomoko:ある方は、「ちょっとやってみようかな」という軽い気持ちでレンタルサービスに申し込んでくださり、似合いそうなコーディネートを試着してもらったら、とても喜んでくださいました。その後、買い物同行にも行き、さらにお友達も誘って、レンタルルームで、数名でロリータファッションを着て盛り上がりました。
―レンタルルームで!初めてのロリータ服で、外を歩くのは抵抗があっても、室内で友だちとワイワイするのは、ハードルも低くて楽しそうですね。
Tomoko:そうですね。いきなりコテコテなロリータ服は抵抗があるかなと思って、地味な服も
用意していたのですが、特に室内だと、思いっきりピンクや華やかなものを選ぶ人が多いですね(笑)。
―わかります。私も、最初はヘアアクセでも躊躇しましたが、今は、もっともっと!みたいな気持ちです(笑)。Tomokoさんがこれから目指していることや、夢はありますか?
Tomoko:夢は自分のサロンを持つことと、お洋服のサイズ展開と種類を増やすこと。ロリータファッションでの撮影会やお茶会など、日常では味わえない盛り上がりをお客様と共有できるイベントも開催していきたいですね。また、ロリータファッションにも合うアクセサリー作りのワークショプなど、クリエイティブで自由な発想を楽しめる場を提供したいと思っています。「もう大人だから」といった理由で願望を押さえ込んでいた人が、心のブレーキを安心してはずして楽しめる場所やきっかけ作りをして行けたら幸せです。
以上
■編集後記
お人形のようなTomokoさんの言葉の一つひとつから、内に秘めた熱い想いを感じることができました。まさか、私までロリータ服を体験することになるとは思っていませんでしたが、フワフワやヒラヒラを身に着けるだけで、テンションが上がるという“ロリータマジック”にかかってしまいました。ロリータ服が少しでも気になる女性には、ぜひ一度体験していただきたいです♪。ありがとうございました。
インタビュアー&ライター 鯰美紀(ミキティ)
30代~50代女性のカワイイを引き出す
大人のロリータファッション体験サービス
2018.07.01よりメニュー改定します